「小林よしのりがここまで変わるとは」とネットで
言われているらしい。
新宿での演説を聞いて、「こんなことを言い出すとは」
とか、「この男、変節したのか?」と困惑しているらしい。
『ゴーマニズム宣言』の愛読者ならば、あの演説の主張は
おなじみの内容で、とくに驚くことではなかったはずだ。
わしが、ず―――――っと言ってきたことだからである。
だからこそ自民党は小林よしのりをゲストに呼ぶ勉強会を
直前でキャンセルしたのではないか。
あの演説の主張では、わしが変化したことは何ひとつない。
むしろ鈴木邦男氏が「護憲」を唱えていてびっくりしたが、
わしは「改憲派」であり、変化したところはない。
人は成長するべきだから、変化も転向も否定はしないが、
わしが共産党に対し、一定の評価をしているのも昔からだ。
わしの主張、「安倍政権も希望の党も保守ではない」とか、
「対米追従保守に過ぎない」とか、「集団的自衛権より
個別的自衛権の拡充から進める方が保守だ」とか、
そういう言葉が、どうやら世間では新鮮に聞こえるらしい。
そういう意見をテレビでは聞いたことがないから、
驚くのだろう。
テレビでは、自公を「保守」と括り、立憲民主党と共産党を
一緒くたに「リベラル」と括っている。無茶苦茶だ。
護憲か改憲かは、リベラルには全く関係ない。
立憲民主党はリベラルであり、共産党は左翼である。
一緒に括ってはいけない。
さらに言うなら、枝野幸男氏は自分を「リベラル的な保守」
と規定しているのであり、立憲民主党は護憲に拘る政党には
ならないだろう。
枝野幸男氏なら護憲から改憲までを包摂して、アウフヘーベン
できるだろうと、わしは考えるので支持しているのである。